2015年09月11日

飲料業界肥満研究結果は「恣意的」… たばこ業界を想起

飲料業界肥満研究結果は「恣意的」… たばこ業界を想起
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/150908/mcb1509080500012-n1.htm
2015.9.8 06:11
 米国では人口の3分の1以上が肥満で、3分の1程度が過体重だ。それ以外の人々も、できるものなら減量したいと考えている。米国人はついに肥満の克服に向けて動き始めたが、それを喜ばしく思わない業界もある。

 炭酸飲料離れ加速

 米国人の摂取カロリーは10年前と比べて9%減少した。そして過去にないペースで炭酸飲料離れが進んでいる。炭酸飲料の消費量はピーク時の1990年代と比べて25%減った。ウエスト回りのためには素晴らしいことだが、清涼飲料業界にとっては大打撃だ。同業界は、人々がその他の減量方法に目を移すことを願っている。

 コカ・コーラのケント最高経営責任者(CEO)は2009年、米紙ウォールストリート・ジャーナルに寄稿したコラムで、「砂糖入り飲料だけが悪者にされている」と指摘。「カロリーの摂取だけでなく消費も問題だ」と書いた。こうした見地から、同社をはじめとする清涼飲料メーカーはこれまで、肥満につながる他の原因やその解決法に人々の関心を向けようと努力してきた。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、コカ・コーラは14年、同年12月に発足したばかりの国際機関、グローバル・エナジー・バランス・ネットワーク(GEBN)の設立資金として、100万ドル(約1億1950万円)以上を寄付した。GEBNの創設者であるコロラド大学のジェームズ・O・ヒル教授(小児科学、医学)は、これにより「研究者たちが意見交換をしたり、エネルギーバランスの科学について議論したりできるようになった」と指摘した。

 ヒル氏によると、コカ・コーラに寄付金の使い道を指定する権限はなく、GEBNが実際に学問的な研究を実施しているわけでもない。だがGEBNは設立後の数カ月間、清涼飲料業界との結びつきを公開していなかった。同氏は「2月に、当組織の資金源がウェブサイトに掲載されていないことを3、4人から指摘された」と述べた。GEBN設立の背景を説明した3月のプレスリリースでも、コカ・コーラの関与に触れていなかった。同氏は「われわれのミスだった。もっと適切な方法があった」と述べた。

 ヒル氏は35年間にわたり、清涼飲料業界が資金提供する研究プロジェクトにかかわってきた。例えば同氏は昨年、ダイエット用炭酸飲料を飲んだ被験者のほうが、水だけを飲んだ被験者よりも減量ペースが速かったとする研究論文を共同執筆した。この研究にはコカ・コーラやペプシコが加盟する米国飲料協会(ABA)が資金提供している。

 その他の研究者、例えば米国肥満協会の元プレジデントのデビッド・アリソン氏や、GEBNのバイスプレジデントで、砂糖入り飲料と肥満の関連を疑問視しているサウスカロライナ大学のスティーブン・ブレア教授(運動科学)も、同じように業界から支援を受けている。ブレア氏はここ数年でコカ・コーラから総額300万ドルの研究資金を受け取った。

 ブレア氏は昨年、GEBNの使命を説明した動画で次のように述べた。「人気のあるメディアや科学系の報道の主な関心は『みんな食べ過ぎだ』というもので、ファストフードや砂糖入り飲料を批判している。それらが肥満の原因だという説得力のある証拠はほとんどないにもかかわらずだ。われわれは正しい情報を得る方法を学ばなければならない」

 ただ、ブレア氏には国立衛生研究所(NIH)から3000万ドル近くが提供されており、それと比べればわずかなものだ。また、科学的研究や肥満に関する啓発の分野に関与している食品・飲料メーカーはコカ・コーラだけではない。

 たばこ業界を想起

 ペプシコは13年にエール大学スクール・オブ・メディスンに肥満対策の研究資金として25万ドルを寄付。ネスレリサーチセンターは昨年、米誌ネイチャーを発行するネイチャー・パブリッシング・グループによる肥満症専門誌「オビーシティー」に資金を提供。また、肥満解消に貢献するバクテリアや、女性の内臓型肥満、内臓脂肪が蓄積される場所などに関する研究を実施した。

 デューク大学サンフォード公共政策大学院のケリー・ブロウネル学部長は「まさにたばこ業界の運動を想起させるものだ。たばこメーカーは研究者に資金を与え、研究者はたばこに有利な分析をした。そして今度は清涼飲料メーカーだ。研究者らは、清涼飲料は健康に害がないというデータを生み出している」と指摘した。同氏は長年にわたり清涼飲料への課税を支持している。

 問題は食品・飲料業界が肥満研究に資金を出していることではなく、それによって肥満との関係が見過ごされることである。13年にPLOSメディスン誌に発表された研究によると、飲料に関する17本の研究を分析したところ、飲料業界と金銭的な結びつきがある研究は、結びつきのない研究と比べて、砂糖入り飲料と体重増加は関係ないという結論を出す確率が5倍高かった。(ブルームバーグ Claire Suddath)


posted by 万福ダイエット at 21:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 肥満 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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